こんばんは。
突然ですが、皆さんは「砂浴びハムスター」という生き物をご存じだろうか?
砂場でお風呂のように砂をじゃぶじゃぶと浴び、体の汚れを綺麗に落とす 珍しい生き物である。
今日はそんな珍しい生物の砂浴び行為をカメラに納めるべく、我々調査団は彼らの生息地である砂漠の奥地へと足を踏み入れた。
どこまでも続く広い砂の大地。
本当にここに あの「砂浴びハムスター」がいるのだろうか。
しばらく歩き進めると、大きな2本の丸太が我々の行く手を阻んだ。
丸太の先は何者かに齧られたような跡が。
まさか「砂浴びハムスター」の仕業だろうか・・・。
我々調査団の間に緊張が走る。
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あれから何時間歩いただろうか。
照りつける太陽が容赦なく我々の体力を奪う。
そろそろ休憩にしようかと思った、その矢先。
我々はある物を発見した!
大きな卵である。
もしや、これは砂浴びハムスターの卵なのだろうか。
卵は既に殻が破れており、中身は空洞である。
1つだけ、殻に砂が溜まり、まるで砂のお風呂のような形になっていることに気付いた。
「隊長!!」
突然、調査団の一人が大声で私を呼ぶ。
何事かと後ろを振り返った―――その次の瞬間!
遂に砂浴びハムスターが姿を現した!
私は咄嗟にカメラを回した。
その映像がこちら。
可愛いいいい!お風呂入ってる🛁 pic.twitter.com/lbLaYXq2mX
— キンクマ公(きみ)ちゃん🐹 (@kinkumakimichan) 2018年5月10日
卵の殻に溜まった「砂のお風呂」で砂浴びを始める砂浴びハムスター。
ふわふわのお腹を曝け出し、短い手足をばたつかせ、なんとも言えない表情で入浴を始める。
噂は本当だったようだ。
それは、ほんの数秒の出来事であったが、我々には長い時間のように思えた。
そして、砂浴びを終えたハムスターは、またたく間に砂の中へと姿を消して行った・・・。
我々は改めて、ハムスターという生き物の魅力を思い知らされたのであった―――。
完